|
家庭で使った水は使用後にどうなるのでしょうか。都市部では公共下水道に接続している場合が多く、公共処理施設でまとめて処理されています。しかし、それ以外は合併処理浄化槽を設置していなければ、生活雑排水はそのまま川に流れ込んで水質を汚染することになります。河川、湖沼、海域などの汚染が社会的な問題となっていますが、一般家庭から排出される生活排水による汚れが、その大きな原因といわれています。
家庭の浄化槽には、水洗トイレ汚水だけを浄化する「単独処理浄化槽」と、水洗トイレ汚水と洗濯や台所などの生活雑排水を合わせて浄化する「合併処理浄化槽」があります。合併浄化槽の性能は、汚れの指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)の除去率が90%以上、放流水のBOD値は20r/l以下となっており、これは下水道と同じレベルの性能です。平成13年4月以降、浄化槽法の改正により、水域を汚す単独浄化槽の設置は原則禁止されました。また、現在設置されている単独浄化槽を合併浄化槽に設置替えするよう努めなければならなくなりました(以後「浄化槽」とは合併処理浄化槽を指します)。
浄化槽は、汚水をその場で処理することで、浄化された排水が身近な水路に戻され、河川の自然な状態の流量が確保されることによって水質、水生生物、水辺地の景観が保全されるなど、良好な水環境を維持することができる重要な役割を果たしています。 |
|